chiha memo

漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録

高2 春夏

第94首 自信をつけると化けそう

富士崎高校での合宿二日目。千早はヒョロに言われたことが気に掛かっていた。 真島は 綾瀬がそばにいないほうが 強いと思う 試合は四試合。桜沢先生が作った対戦表は、千早と理音が三戦。がっくりする理音に、満面の笑みの千早。 「山ちゃん 桜沢先生ってす…

第93首 私はきっとまだなんにもわかってないんだ

千早の手術は成功。夏休みの宿題の短歌にとりかかるが、かるたがしたくなる。 おれ 試合するときはいつも あの部屋に帰るんや 新の言葉を元に想像してみる。アパートで対戦する新と西田、新と若宮……そして新と自分。 新と出会ってから 私の毎日はかるたでい…

第92首 私は一生かるたが好きで

騒然とする観衆。 すごい男子が出てきた 子供のころから合わせると若宮クイーンに4戦負けなし 綿谷始永世名人の孫 ダークホースでもなんでもない本物のサラブレッドだ 一方、青ざめる新の両親。東京へ行かせる費用は、学資保険があっても心配ではあるが…… 「…

第91首 うちはクイーンやから

新も最初からこんなかるたを取れていたわけではない。まだ身体が小さい頃は村尾に負け続け、いつも祖父をイメージしてやっているのにちゃんと動けないと悔しがっていた。祖父に言われた。 そんな怖い顔してかるた取ってるんか? イメージっていってもぉいろ…

第90首 千速振る

千早の涙は止まらない。太一のTシャツで拭いて貰う。 やった やった 太一 おめでとう 太一がA級 つまり…… 敵(ライバル)!! 太一としては、自分のことで泣いてくれているのは嬉しいが、こうしてもいられない。千早の手首を掴み、太一はA級会場へ急ぐ。千早…

第89首 A級だよう

A級決勝。新は懐かしさをもって、若宮の独特な札の配置や暗記方法を観察していた。 「新 けっきょく いちばんかるたが強いのは かるたに個人で向かい合ってきた者や はっきりさせようや うちかあんたか どっちにしても仲間はいらん」 若宮の挑発に、新は「そ…

第88首 応援なんかなくたって絶対勝つよ

B級会場では、太一とヒョロの戦い。太一が鮮やかに札を払う。A級では、新と若宮が格の違いを見せつける。 ロビーで眠りこけていた千早が起きたところで、A級決勝を戦う若宮と新が話し始める。 「なんや 残るのはやっぱり私と新やない 団体戦の皆さんはお疲れ…

第87首 終わっちゃった私の夏

A級個人戦三回戦。千早の頭には、若宮と戦った過去の記憶。 去年詩暢ちゃんと戦ってから一日だって消えない あの速さ 強さ 詩暢ちゃんに勝つことだけを目標にしてきたの 全力を見せて 日本一の 世界一の クイーン若宮は安定の速さ。 決まり字までまったく動…

第86首 当たるまで左手で

札を大量に移動するのはマナー違反だが、対戦相手の夕部が許してくれた。千早は綺麗に札を払う。 できた いつもどおり 左右真逆の「いつもどおり」だ 夕部も負けてはいない。夕部の策に感心しながら、千早は楽しんで札を取り続ける。新は小学校時代の千早を…

第85首 右手で取れるのが1試合なら

高校選手権個人戦。千早の目の前で、若宮がにこやかに新に話している。 「新 命拾いしたわぁ 新とまた一回戦で当たらんでほんまによかった ここ何年かの成長分の実力差ぁを 見せつけられるとこやったわ」 ぷっと吹き出す新。そのまま立ち去る若宮。 新だけや…

第84首 敵だよ

団体戦表彰式。賞状を太一、トロフィーを西田、優勝旗を千早が受け取る。メダルも掛けて貰い、皆嬉しそう。これまでの過程を思い、千早は涙……だが、指の痛み。千早は宮内先生と病院へ向かった。 太一のところに、新が手土産の酒まんじゅうを持って来る。千早…

第83首 日本一になれたよ

瑞沢側が持つ札を、大江が確認。この一枚が太一の陣に残るとは。 ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな 由良の門は河口で川と海が出会う潮目。そこで楫を失くしてしまった。行方の分からぬ恋。 千早 起きてくれよ せめて見て…

第82首 たぶんもう二度とない

太一が「するぞ、3勝」と声を上げた。駒野も驚く。 真島…… 真島が言った…… この窮地で 3勝って…… 基本的に不言実行 慎重でプライドが高くて 負けたときのことをいつも考えるのに あっちの主将に挑んでいったのだってそうだ 真島が変わろうとしてる 太一は一…

第81首 3勝するぞ

新はトイレに立ったついでに、試合会場前を通り、そのまま座り込む。 若宮は小さい頃を思い出し、気分が悪くなる。同じ年頃の女の子と楽しくかるたを取っていたのに、練習相手に年上の少年を宛がわれ、一人になるほど強くなるからと、同年代の仲間を排除され…

第80首 団体戦で勝つことしか考えない

瑞沢はまだ劣勢。相手は強い。でも、何故か新よりは弱いように思う。 新 おまえのことを忘れて喜んだり 思い出して励みにしたり ダメだな おれは 忘れることが下手なんだ 太一は原田先生と子供の頃にした練習を思い出す。 5枚先生が多く持って 始まる練習日…

第79首 音のはしっこをつかまえる勝負

大江に続き、千早まで怪我!? と立ち上がりかける太一だが、試合は続行。太一はお手つき。 ……まずい だれ一人 波に乗れない 千早まで 千早の指は実は、ズキズキと痛みが続いている。ただの突き指ではない……? ダメだ かなちゃんがくれた風を止めたらダメだ …

第78首 もっと歌を聴いて

西田の相手は、低い体勢からの取り。背中が強そう。駒野が対戦する山井はおネエキャラなのに、取りが力強い。筑波は相手の変人チックな取り方にドン引き。太一も江村の技に苦戦。 に……二字決まりでも囲み手……!! 速く出て速く止まって…… そんなことがこのレ…

第77首 全敗の予感を

新は決勝戦を見るのを断念。団体戦に反応を示した新に、若宮が冷たい視線を送る。 「詩暢ちゃん 励まされる子がきっといるが すこしでも見に行かんか 団体戦」 若宮は新の勧めにも「そんなわけない」と言い、部屋を出て行く。 決勝戦。千早の札は厳しい状況…

第76首 日本一をかけて戦うよ

大江は利き手を負傷していた。 「ラッキーなんです! ケガしたのがエースの千早ちゃんじゃなくて スタメンに入れる1年生もいて いい風が吹いてる 瑞沢が優勝するシナリオです!」 筑波は花野に怪我に気付いていたのかと訊かれて「もちろん」と答えたが、体力…

第75首 僕を助けるのは僕のデータ

千早は敗戦。倒れ込む寸前、太一と大江が止めた。二勝二敗で、駒野が運命戦。駒野は立ち上がって一息。 怖い 最後の一試合 勝負の矢面 次の一手で決まる局面で、駒野が敵陣の札を取って終了。瑞沢が三勝二敗で準決勝勝利、決勝進出。千早は駒野に何故飛び出…

第74首 試合さえ暇潰し

ペナルティの反省文を書いている新の元に、瑞沢がベスト4で試合中という情報が入る。 勝ってる がんばってる 太一 千早 若宮は新に暇潰しに、かるたをしようと言う。今日は団体戦の日だから、と断る新。 詩暢ちゃんにとっては 試合さえ暇潰しや 強すぎて 瑞…

第73首 クイーンと戦う前提で練習してきた

流れは瑞沢だが、大山札の攻防で、今度は逢坂が上手く取る。 囲み手破りの対策なんてやってるに決まっとお クイーンと戦う前提で練習してきたんや 逢坂がムキになって来たのを、千早は感じる。観衆の注目も、北央と富士崎戦から移り始めた。 明石女子のエン…

第72首 得意がかすむほど苦手をなくすこと

千早はペースを掴めずにいる。際どい取りがあった。西田の忠告に従い、千早は自分の取りだと主張する。相手がすんなり認め、千早はむしろ動揺。仲間達は呆然。 ダメだ…… 譲られて逆にペース乱すなんて 心底モメるの向いてねえ…… 花野の偵察メモで、相手が悲…

第71首 いざ尋常に勝負

千早は逢坂に嫌な札を次々送られ、狙い札も上手く取れない。須藤が逢坂を観察。 見た目よりずっと気の強いかるたを取る子だな 「やす」も「しの」も綾瀬が敵陣で攻めたい札 それが自陣にあることで守らされる気持ちになる 攻め込まれる気持ちになる 宮内先生…

第70首 うちのエースは肉食系

準決勝の明石第一女子戦でマークすべきは逢坂恵夢。クイーン戦予選で東代表の山本と対戦した、西代表である。花野の偵察メモには女子的なバッグやストラップの情報しか書いておらず、使えねえと西田が愚痴るが、駒野はそんな情報からも各選手の性格を分析。…

第69首 ずっと一緒に選手で

決勝トーナメントも駒野抜きで行こうと言う西田。千早と大江は疑問に思い、駒野本人はそれで良いと言うが、西田は今度は逆に怒り出す。 「なんで…… なんで言わねえんだよ? 『自分がスタメンで出る』って なんで? 一緒にずっとがんばってきたじゃんか なん…

第68首 オリオン座のベラトリックス女戦士の星

千早は、はあああああと息を吐き切る。そこには太一の教えがあった。 千早 おまえは息をするだけで勝てる 息をしろっていったら たいていの人は思いっきり「吸う」けど 大事なのはまず「吐く」こと 思いっきり吐く 全部吐く そしたら 千早は立ち上がり、思い…

第67首 これ以上がっかりしとうない

瑞沢の対戦相手は、東大合格者数ナンバーワンの山口美丘高校。高校生クイズ選手権の優勝メンバーが三人も並んでいる。彼等はシャッフルした札をそのまま中央に固めて並べた。自陣に定位置がないらしい。千早はあからさまに動揺。 大会実行委員会は新のことで…

第66首 これが私のチームだよ

ロビーに居た千早の耳に、新の声が届いた……気がしたが姿は見えない。新のことを気にしている千早を、太一が不機嫌に注意する。強豪チームが多く、新のことなど考えている余裕はないのに。 新は陰で村尾と会っていた。外に出ると、同じ中学だった翔二率いる福…

第65首 ただのかるた好きだ

肩に手を掛けられた新は、相手のことがすぐには分からなかった。 「あっ 詩暢ちゃんか! テレビと全然ちがうでわからんかった 激太りしたり激やせしたりなにやってるんや?」 子供の頃の対戦で、新に負けた若宮。 「……おかげさまで4年は無敗や でも まだまだ…