chiha memo

漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録

かささぎの

第245首 歌に意味に情景に引き寄せられる

千早、新ともに「ちは」札を取った。小学生の時の言葉、「あれは名人になるやつだから」「じゃあ綾瀬さんはクイーンやの」の実現に近付く一歩だ。 やっと やっと 迎えにきたよ 迎えにきたよ 沸く千早応援団の部屋から、そっと出る太一。太一はロビーの椅子に…

第213首 おれらの最初の夢をかなえよう

荒野に立ち尽くす千早。若宮が新に勝利した後、新が笑顔で若宮に手を伸ばす場面を、千早は想像していた。しかし、実際は違った。負けた新は怒りの形相で、帰りの電車内でもずっと悔しがっていたのだった。試合内容を振り返り、反省する。 ものすごいスピード…

第175首 いつか”感じ”なくなる

若宮は自身が出演したテレビ番組を観ようともせず、自室で寛いでいた。明星会はどうせ昔と変わらないのだろうからとまだ行っていないが、伊勢先生がくれた彼の著書をふと手に取る。 千早と太一は綾瀬邸の居間で視聴。画面に映る太一に驚愕する千早。原田先生…

第155首 努力でたどりつける最高点

撮影現場に若宮が現れた。当初は若宮に話が来ていたらしい。周防が言う。 「僕は 自分のことは天才だと思うけど 詩暢ちゃんはちがうと思う あれは 努力の人だよ」 テレビカメラの前に、対戦相手役として座る羽目になった太一。撮影では見栄えのする一字決ま…

第128首 名人の弱点はたぶん

名人戦は四戦目。原田先生が三戦目であっさり負けたのは、体力を考えてのことだった。自陣の定位置を変えて、勝負をかける。敵陣を攻め、送り札でノイズを、自陣も動かし。暗記が重要だ、と原田はいつも言っていた。 暗記がはいっていなければ勝負にならない…

第115首 証明する義務がある

新は自陣右を原田先生に狙わせて、他の三か所を拾う作戦。札を動かし、自陣右がだんだん薄くなって行く。皆が新の上手さに唸っている。 翠北会の北野先生が原田を嫌う理由は、31年前の出来事にある。牧野読手の読みで名人戦に向けて調子を崩したくないからと…

第89首 A級だよう

A級決勝。新は懐かしさをもって、若宮の独特な札の配置や暗記方法を観察していた。 「新 けっきょく いちばんかるたが強いのは かるたに個人で向かい合ってきた者や はっきりさせようや うちかあんたか どっちにしても仲間はいらん」 若宮の挑発に、新は「そ…

第79首 音のはしっこをつかまえる勝負

大江に続き、千早まで怪我!? と立ち上がりかける太一だが、試合は続行。太一はお手つき。 ……まずい だれ一人 波に乗れない 千早まで 千早の指は実は、ズキズキと痛みが続いている。ただの突き指ではない……? ダメだ かなちゃんがくれた風を止めたらダメだ …

第68首 オリオン座のベラトリックス女戦士の星

千早は、はあああああと息を吐き切る。そこには太一の教えがあった。 千早 おまえは息をするだけで勝てる 息をしろっていったら たいていの人は思いっきり「吸う」けど 大事なのはまず「吐く」こと 思いっきり吐く 全部吐く そしたら 千早は立ち上がり、思い…

第59首 いま口に出す言葉は大丈夫かじゃない

決勝戦。千早は甘糟に連取され、札の取り方を何度も確認。試合中なのに反省? と甘糟に嫌味を言われる。西田はやり難そう。大江は「ボイン重そうなのに」と舐められつつも連取。 さっきの読手さんは―― ある意味すごく存在感があった でも 須藤さんは須藤さん…

第56首 団体戦は個人戦

福井。新祖父の三回忌で墓参りする綿谷一族。祖父と父が喧嘩したせいで、新は東京に転校することになったのだった。友達も出来て良い経験だったろう、でもマメにメールをしないと忘れられる、と言う両親。新は携帯電話を見て、「かささぎみたいだねえ」と言…

第49首 そのうちもっとマシなものを返すから

学校の教室。駒野は部活や公式戦で取って来たデータを見て、千早の一字決まりが20枚くらいあることに気付いたと言う。 「しら しの ゆら ゆう かく かさ ちは もろ もも ひさ きり うか うら は頭の一字で取ってんじゃないかなあ 自分でもわかるだろ?」 千…

第45首 みんながここにいたらもっといいなあ

部室での練習に気合が入る千早と太一。少しの差で千早が札を取る。 太一が鋭くなってきた 楽じゃない…… 挑戦者決定戦の時、翠北会所属の人が山本の勝利を我がことのように大喜びしていたのに対し、白波会所属の千早や太一は坪口の敗戦が自分のことではなくて…

第42首 また挑戦者になれるんだ

山本は千早が牙を剥いたのに気付いた。空札なのに飛び出して来る。 ガンガンに狙ってきてる なに? これまで丁寧だったのに まるで 圧勝すると決めたような―― 圧勝? 大江は選手が誰一人として「歌」を聞いていないのを悲しく思っていた。でも、10人もいない…

第36首 一人だったらどうしようと思うんだ

新と再会した太一。同じく久しぶりの再会となった師匠同士の賑やかさに呑まれ、新との会話は彼の師の説明を聞いた程度。新が太一に、二つ折りにしたメモを渡す。 「おれ ちょっと勘違いしてたわ 今日 太一はA級で出ると思ってたんや」 その言葉が太一に影を…