chiha memo

漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録

第218首 あるだけで手を絡めに来る

大江が言う「強い敵は強い味方」について、近所にあった呉服店との関係を例えに説明。 「そこがお店をたたんでしまったら うちの店の売り上げが激減して 一店だけが――… 一人だけがどんなにがんばってても 強くても 場が盛り上がってなければ そのジャンルは…

第217首 強い敵は強い味方

近江神宮で試合前の参拝が始まる。千早がふと新に目を向けると、新と新祖父の顔が重なって見えた。試合会場に入室する際、無数のフラッシュが炊かれ、千早は緊張のあまり真っ白。 京都駅に到着した大江は、千早父を発見。更には西田と駒野、瑞沢の後輩達、宮…

第216首 みんなの全部を私に詰めたよ

綿谷家は三人でホテルの一室に泊まっている。父が呟く。 「おれは… 名人の子供やから 末は名人やって言われて 続けられるほど強くなかっただけや 新は強いな」 新は考える。 強い? 強くないよ 父ちゃん 寝られる気がせん イメージしてきたのは 明日のことば…

第215首 壇上の姿に震えたわ

名人位クイーン位決定戦前夜祭。千早は新と会い、顔を赤らめる。新は緊張していると笑っている。会場にはたくさんのカメラ。若宮が現れた。千早や新と同様、若宮はいつも制服姿だったのが、今回はスノー姫の着物と同じ柄。 舞台挨拶が始まった。まずは周防。…

第214首 言葉は大事にせんと

1月3日、千早が初詣の際に新と電話した後の様子が、テレビで放映された。太一母がそれを見て、周防から聞いた「核」の話を太一にする。 おれじゃないことだけはわかる 千早の「核」… 千早は大江宅を訪れ、着物用のケープと裏起毛足袋を借りに行く。 「応援に…

第213首 おれらの最初の夢をかなえよう

荒野に立ち尽くす千早。若宮が新に勝利した後、新が笑顔で若宮に手を伸ばす場面を、千早は想像していた。しかし、実際は違った。負けた新は怒りの形相で、帰りの電車内でもずっと悔しがっていたのだった。試合内容を振り返り、反省する。 ものすごいスピード…

第212首 あっちをかき回してきて

千早のSNSが話題になっている。千歳も勧められて、姉妹ツーショットを投稿してみた。いつも反響数は千くらいなのに、二万を超えた。妹はスター性があると、周囲のスタッフから好反応だが……。 若宮の最新動画は、新が撮影したもの。若宮の表情に見入る千早。…

第211首 帰りたくても帰れない理由

長崎県大村市にある周防の実家は、立派な屋敷で野菜直売所も併設している。太一は周防目当てに初めて訪れたファンとして、賑やかな家族にもてなされる。大家族で皆、周防に好意的。人が多く、温かで、包容力のある家。 羽田から長崎まで飛行機で2時間 うちか…

第210首 仕事を作りたいんや

太一は周防と、予備校帰りに寄り道。周防が問い掛ける。 「きみは『ひとかど』って言葉 知ってるかい」 「ひときわ優れている」という意味で、漢字で「一廉」と書く。周防は兼子の話をする。 「親がさ 本当は『廉子』って名づけるつもりだったのに 出生届の…

第209首 一番理解する者になる

渡会と猪熊から連日の特訓を受ける千早。札の位置によっての手を出す角度、一字目で囲う準備など。千早は一人で練習を続けながら考える。 詩暢ちゃんは相手を見ない 見てほしければ 崩したければ 厳しく攻めるべきは左下段 そして守るべきは自陣左下段 どう…

第208首 本当に教えたいならうしろから

新は推薦入試に無事合格。南雲会で合格祝いの席を設けて貰った。新祖父の話で盛り上がる中、新は部屋の隅で一人練習を始める。村尾は忙しいし、周防とはタイプも違う。なかなか練習相手がいない。 友達なんやろ二人とも すごいな 神様が新はそれでいいって言…

第207首 跡継ぎとしての私の役割

大江は自宅で祖母の古希祝いの高級布団を被りながら、清少納言の枕草子をそらんじていた。 「ただ過ぎに過ぐるもの 帆かけたる舟 人の齢 春夏秋冬…」 母は呉服普及のために「大江杯」を企画するなど奮闘中。 跡継ぎとしての 私の役割は…… 二年生三年生部員達…

第206首 勝つ自信あります

新の勝利を喜ぶ南雲陣営、太一の健闘を涙しつつ称える彼の応援者達。しかし、顔を覆って泣いていた千早は、歯を食いしばっており―― 大江が、続いて新が、そして他の皆も窓の外に気付き、一斉に見る。周防が真っ直ぐ新に指をさし、立ち去って行った。戸惑う面…

第205首 生まれて初めて札が愛しかった

新と太一の三試合目。畳に並べた50枚に「ちは」はなかった。 転校先に千早がおらんかったら おれたちはどうなっとったやろう? 若宮が千早に、三番勝負ではなく五番勝負でのクイーン戦を持ち掛ける。初めての五番勝負にて、話題性のある「女子高生」クイーン…

第204首 冷徹な鬼になる自分を止められない

新がかるたを始めたのは4歳頃。7歳で年上の仲間に勝つ程に上達。父に勧められた野球やサッカーは下手なので、仲間から邪魔者扱い。しかし、祖父とのかるたは違う。 めきめきと やればやるだけ うまくなる感覚 ほかのなにでも得られなかった 自信 強い子と当…

第203首 3人で到達できる最高点

第二試合が終わって観客が部屋から出ようとするも、千早が扉の前で寝ており、若干邪魔になっている。その後ろを擦り抜けて出て来た新は、千早と若宮に気付いた様子だが、顔を背けて立ち去る。 勝利した太一を、駒野や西田が労う。ヒョロは感涙しつつ、厳しい…

第202首 3試合目は譲らん

四枚差で敗退となった結川が泣いているが、審判の今田は驚異の勘を持っている。 「せ」を送られたときに 大きく勝負は傾いた おそらくあれは「最後まで読まれない札」 名人位予選は、新があと一枚の1-3。太一が徹底して守りがるただったため、「ちは」はずっ…

第201首 道路を開通させる

千早はリズムを整え、順調に取り始めた。 結川さん相手に 実行できなければ 詩暢ちゃんを前にしてできるわけがない 敵陣に手を出しすぎるな フライングを自分に許すな しっかり聴いてからでも 取れる札は取れる 「こ」が4枚あったが、暗記が得意なわけではな…

第200首 3人が2人と1人になる

千早は得意札の「しの」も「す」も敵陣からは取れなかった。千早がふと太一を見る。太一が千早に向かって厳しい表情で「す」札を掲げた。 牧野さんの読み 私も苦手だ でも太一が取れてるならいい いい 千早は冷静になる。 調子がよくて120パーセントが出てた…

第199首 瞳に映りたい

太一対新は、新が序盤で五枚差と優勢。新は太一に鋭い視線を送る。 いま 目の前におるのは 勝つか負けるかようわからんライバル ぶっ潰す 栗山先生の見立てでは、新は自分の取りに集中している。 かるたってやつは 取るのは簡単なんや 難しいのは いかに取ら…

第198首 反射が止まらない

予選第2試合目の読手は、牧野美登里六段。周囲の誰もが、身体がよく動き、音の反応も良く、一試合目で地力を見せつけた千早が優位と見ている。 最初の札は「おくやまに」。一戦戦って千早が「おおえ」と「おく」が得意と気付き、結川が千早陣から両方ぶっと…

第197首 ぶっ潰してやる

最後の札を取っていたのは太一だった――観客の話に、新は蒼白。自身が太一に昔「卑怯なやつやの」と言ったのに。 さっきの一枚をやり直したい やり直したい 太一 太一 どうしたらいい 太一―― 太一は西田と駒野に労われる。周防が鯛焼きを差し出して来た。 「…

第196首 自分を卑怯と思うことのほうがずっと怖い

邪魔や太一――新はそう思ってしまったが、我に戻る。 おれはまた… かるたで太一を見下して なにしとんのや 「3人で勝ってきて ここに来れたからや」 その気持ちはうそやないのに 太一は頻繁に札を移動。右中段に札を集め、新に狙わせ、他を全部取る作戦だ。 …

第195首 それでこそ決定戦

千早が「あわじしま」を素早く札を取る様子に、周防が見入っている。千早母も千早が速く取る様子と聴力との関連に驚く。動き出しが早い千早につられ、結川も手を出すが「おくやまに」でおてつき。 腹立つわ 「おく」やないのがわかってたけど 念のため動いて…

第194首 邪念に対する耐性

髪を切って現れた太一を見て、驚愕する面々。驚きつつ右手を上げている新は、太一に訝しがられる。 「たい…太一に会ったら 今度こそハイタッチやって思っとったから… 3人で勝ってきて ここに来れたからや」 千早は小学生の自分達が最後に出た大会、そして太…

第193首 かるたしかないんやけどな

西日本女子代表は結川桃。主に小石川と練習。若宮とも取るが、歯が立たない。若宮はかるたとは関係のないテレビ番組での活動が目立ち、タレント気取りと陰口を叩かれている。若宮はスノー丸柄の着物を作るため、稼ぎたいだけだ。 「そんくらいのお金も自分で…

第192首 行くんだその先へ

新は村尾との会話で、友達はかるた絡みくらいと指摘され、由宇もいると反論するが、村尾は「兄妹みたいなもんやろ」と否定。新が他には、と考えているところで、村尾にメールが届く。 「 新はラッキーやわ 神様がそれでいいって言ってくれとる気がする」 村…

第191首 絶対絶命を愛せよ

太一母が夫(太一父)との出会いを回想する。入り婿で、旧姓後藤から来る仇名のオリゴ糖のように優しいタイプ、優秀な外科医、学生時代に風紀委員同士だった、など。 「子供に1位を目指させるのは 私の方針なの 鶏口牛後って言うでしょう 1位になれない世界…

第190首 未来はちっともわからない

一回戦負けして自宅に戻っていた田丸兄は、ネット情報で妹が準決勝で戦っていることを知る。所用で行けなかった両親と共に、再び会場へ向かった。「わがいおは」を取って運命戦に持ち込み、笑顔で軽くガッツポーズする田丸。兄には妹が別人に見えた。 翠はお…

第189首 消えていかないで

須藤は「ちは」を送られたが、「ちは」を捨てた太一の狙いは太一自陣、と読んでいる。 あと一枚だからと集中する理音は、突然顔の辺りに手が伸びて来て驚く。理音の前髪一本が落ちて来たのを、千早がキャッチしたのだった。再び集中しようとするが、次の札は…