chiha memo

漫画「ちはやふる」の伏線や感想などの超個人的備忘録

第133首 勝たなければいけない理由がおれにはある

太一が一人で高松宮杯に参戦すると聞き、驚く千早。がっくり項垂れ、顔を覆う。

「い…… 言えないのが 太一 なんだよね…」

修学旅行の時以来、二度目の「抜け駆け」。大江がきっぱり言う。

「そうです 言えないのが 部長です でも そう思ってしまったら 考えることも止まっちゃうから 千早ちゃんは考え続けてあげてください なんで なんで って――…」

千早の頭に浮かぶ、太一の背中。涙を浮かべながら、太一のことを考える。背中を向けて歩いて行く姿。

なんで太一 いつも一人で

新が現れる。太一の正面に立っている新―― 千早は思い至った答えに顔色を変えた。


太一はホテルの部屋でコンビニ飯。テレビでは若宮のインタビューが流れている。

どう戦う? どう戦う? 来年のことなんか考えられない ”おれが倒しにここに来るんだよっ” 原田先生はおれの師匠なのに あれを言うのはおれでもよかったのに

荷物からかるたを取り出し、床に並べて練習する。

新と当たって 気負わずにいる 自信がねえ どう戦う? 新と 自分と

翌日の東京、新春かるた大会。大江は袴姿。筑波も来年度を見据え、気合を入れて袴。千早も同じく袴。なんでなんで、と考え続けながらも決意する。

太一は 太一の戦いをしてるんだ 片付けないままで やろう 私は 私の戦いを

同日、近江神宮にて高松宮杯。新は周防名人に宣言したことで注目の的。太一を見つけた新が、辺りを見回す。

「おれだけだよ 残ったの」

太一は擦れ違いざまに「よろしく」と、目は合わせない。高ぶらせながら互いに思う。

勝たなければいけない理由が おれにはある

千早は落ち着き払って取っている。

詩暢ちゃんの 崩れる姿 立ち直る姿 原田先生の情熱と 周防さんの強さ 新の決意 太一の挑戦 ぶつかって変わってく 私も 始めることができるかな 新しい一年を 一日を

D級の試合はないので、花野は見学。

真島先輩だけがいない なんでだろう 一年が始まったのに 終わりの方が 気になるなんて

近江勧学館にトロフィーの発送手続きのため訪れた周防。ベスト8の中に、新を見つける。太一の姿もある。

猶予は一年

太一と新の対戦が決まった。

1年 364日後 笑っているのは だれだ

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翌日に近江神宮で行われる高松宮杯のため、ホテルで一人練習中の太一。手元の札で「ちはやぶる」と「ありあけの」が描写されている。何気にそれって、振られ男の歌なんですが。試合当日に太一を見つけて辺りを見回す新は、やはり千早を探していたのかな。そんな新に冷静な太一。

千早達は高松宮杯と同日に行われている東京での新春かるた大会に参加。うざい対戦相手の田丸兄妹は今回限りで退場を願いたいところだが、妹は第27巻第139首より、兄も第35巻第179首より再び出現。

第25巻終了。朝顔花言葉は「はかない恋」「固い絆」「愛情」で、青は「はかない恋、短い愛」。袖の歌は第131首で原田先生がお手付きしてしまった「名にしおはば」。帯広告は「名人たるゆえん。」。四コマ漫画は部員達のきょうだいで、菫の双子の弟、葵登場。